ガラス体験施設「ガラス工房とよもと」さんをご紹介します

- ガラス工房とよもと -

笑顔で出迎えて頂いた豊本さんご夫婦にインタビューしました。

ガラス工房とよもと

ガラス工房とよもと
〒717-0402
岡山県真庭市湯原温泉112
電話 0867-62-2767
AM 10:00 ~ PM 5:00
定休日 不定休


■ご主人のこ・だ・わ・り

ガラス材料は海外から、こだわりを持って仕入れている。オーダーメイドの表札や印鑑製作など、お客様の要望を叶えるために妥協を許さない「ものづくり」の精神。柔らかい口調ながら、ガラスの魅力について熱く語る姿に作家の熱意を感じる。

■奥様のお・も・て・な・し

お店に入った時の印象はなんと言っても奥様の笑顔。体験の様子やお客様とのエピソードを伺っていると、ゆっくりとした空間にずっといたいという気持ちになってしまう癒しの空間。


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岡山県北部、湯けむり立ち上る真庭市湯原温泉に「ガラス工房とよもと」があります。真庭市湯原温泉は全国露天風呂番付で西の横綱と評価される「砂湯」が有名です。

作品づくりを始めたきっかけは?

ステンドグラス作家の父の影響を受けて、地元高校を卒業後にイギリスに渡り、現地のステンドグラス工房で1年間学びました。その後、日本に戻り石川県七尾市能登島のガラス工房で吹きガラスについて勉強しました。


工房はいつオープンされたんですか?

1995 年に実家のある真庭市(旧湯原町)の豊栄羽部で自宅を改造して工房をオープンし、自分で制作したものを卸し販売したり、作品展に出品するなど創作活動を始めました。数年後には湯原温泉を訪れたお客様が楽しめるようにと体験教室をスタートしました。2009 年に温泉街中心部にある温泉ミュージアムに工房を移してからは、宿泊者や観光客の方を中心に体験される方が増え、2012 年4月には、現在の場所に工房を移しました。作品の制作、体験教室、出張体験教室など、充実した毎日を送っています。


どんな方がこられるんですか?

湯原温泉を利用される方が、よく利用されます。社員旅行や研修、家族旅行で来られて体験されています。社員旅行で体験された方の中には、家族の旅行やお友達と一緒に、再度来店される方もいらっしゃいます。


体験教室にはどんなものがあるんですか?

とんぼ玉、ステンドグラス、モザイクガラスです。体験時間はステンドグラスが1時間から1時間半ぐらい、とんぼ玉は30分。モザイクガラスは30分~1時間かかります。モザイクガラスは小さいお子様から制作できるので、家族連れの方に人気です。


作り方を教えて下さい。

ステンドグラスの材料は、ステンドグラス専用のガラスをヨーロッパやアメリカから仕入れています。


カットして面取りした状態でガラス片を用意しているので、お好きな色を6枚選んでください。


銅のテープをガラスのフチに沿って貼っていきます。


この工程は時間がかかるので、途中からお手伝いすることもあります。ハンダごてでハンダを溶かしながら、ガラスとガラスを張り付けていきます。ハンダ部分は薬品を使って黒く色を変えます。電球ソケットを差し込めばオリジナルステンドグラスが出来上がります。

人気のトンボ玉づくりを見せて下さい。

トンボ玉の体験は小学校1年生から体験できます。デザインにもよりますが、基本的には透明と色つきのガラス棒3本を選んでいただき、溶かして制作します。材料は、イタリアから取り寄せています。

実際に製作してみましょう。

1.ガラスが後で取り外しやすいように離型剤を付けたステンレスの棒をガスバーナーで熱します。


2.ガスバーナーの火の先端に透明なガラス棒を当てて熱します。炎の温度は約800度で、しばらくするとガラスが溶けはじめます。ステンレス棒をゆっくり回転させながら溶けたガラスを巻き付けていきます。


3.カーボン製のコテを使って、赤くなったガラス玉を成型します。冷えてきたらまたバーナーで熱します。これを繰り返し、形を整えます。


4.2本目のガラスを溶かします。色の付いたガラス棒を加えて、マーブル模様のトンボ玉を作ります。


5.さらに3本目のガラスを溶かして、色を付け加えます。


6.模様が混ざるように、ひっかき棒を使ってガラスの表面をかき混ぜ、コテで形を整えて仕上げます。


7.急激に冷やすとガラスが割れるので、灰の中で20分かけてゆっくりと冷まします。この時間を利用して近くの足湯などに行かれる方もいます。


8.灰から取り出したトンボ玉を水で2~3回洗って、タオルで拭き取ります。真っ赤な飴色から透明感あるマーブル模様のトンボ玉が出来上がります。ガラスの透明感とカラフルなマーブル模様が素敵です。黒、無地、茶などの革紐とビーズを組み合わせて、ネックレスやストラップ、またはブレスレットなどに使えます。


<エピソード>
お客様がプレゼント用に手作りされたガラス玉ですが、時には愛着を感じてそのままご自身のアクセサリーになってしまうこともあります。またガラス玉を愛用されるお客様の中には、革ひもが切れてしまった時に再度来店いただき、その場で再び製作を体験する方もいらっしゃいます。


モザイクガラスは、どんなものですか?

モザイクガラスは、3歳以上であればどなたでも体験できます。細かく砕いたガラスをボンドを使って貼り付け、キャンドルポットやフォトフレームを作ります。


他にはどんなものを作ってるんですか?

こちらは表札です。サンドブラストという技法を使います。圧縮空気に研磨材を混ぜて吹き付け、ガラスを削ります。同じ方法でハンコも作っています。最近、帯留めの製作依頼があって作ったら好評でした。

基本的には、なるべくお客様のご要望にお応えするように試行錯誤しながらつくっています。作った物を気に入っていただき、使っていただけたら嬉しいです。



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